Mr.YUNIOSHIの古い方の日記
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Mr.YUNIOSHIの似非エッセイ日記 (きまぐれ更新)は現在「はてな」にて
よりマニアックに展開中です。
以下は古い日記です。

2003年2月23日(火)

このところ本業が忙しくなってしまい、新情報が載せられなくてご迷惑をおかけしています。というものの、仕事のおかげで自宅からかなり離れた所に良いビデオレンタル屋を見つけることができました。ツタヤのような全国規模のビデオレンタルチェーンはそこそこ良い映画をどの店も備えていますが、どうでもいい(このサイトで紹介するようなマニアックな)映画は置いてません。ところが今度見つけたレンタル屋さんは地元だけの店(独立店)で大きくて、しかも古いソフトもそのまま置いていて、今まで見つけられなかった映画を発見!超ウレシー !というわけで見られなかった『地獄の復讐』と1回しか見たことがなかった『毒毒モンスター』を借りることができました。店にはそんな作品がどうやらいっぱいあって、も〜ワクワクです。そういうことで更新はノロマですが、内容は充実して行こうと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

2003年2月11日(火)

この間、アカデミー賞を兄弟または姉妹で獲得しているのはオリビア・デ・ハビランド&ジョーン・フォンテーン姉妹だけでなく、シャーリー・マクレーン&ウォーレン・ビーティ姉弟がいると書いた。ずっと、他にもいないもんかなと考えたり、調べたりしているのだが、まだ見つかりません。意外だね。芸能界というのは親子・兄弟・姉妹などで活躍する人が大勢いるんだけれど、誰もが頂点に登りつめるわけではないのですね。兄は大スターだけど弟はだめとか、姉は名女優でも弟は誰?それという人たちもいる(シルベスター・スタローンの弟フランクはどこ行った?)。


さて、思いついた兄弟たちといえば、マルクス兄弟(当たり前か)。ジョン・キャラダインの息子、デビッド、キース、ロバート三兄弟(彼らの子供達も俳優になっている)、ヘンリー・フォンダの子、ジェーンとピーター(ピーターの娘ブリジットも活躍)、ロイド・ブリッジスの息子、ボー&ジェフ(これまたボーの子もデビューしている)、マーチン・シーンの息子、エミリオ・エステベス&チャーリー・シーン(2人とも最近はぱっとしないね)、ボールドウィン兄弟(アレック、ダニエル、スティーブン、エリザベスまだいるのか?よく分からない)。マイケル&バージニア・マドセン兄妹、マット&ケビン・ディロン兄弟、ジョン&ジム・ベルーシ兄弟、ロザンナ&パトリシア・アークエット姉妹(まだ兄弟がいるらしい)、チャップリンの子、シドニー&ジェラルディン(他にもいるが俳優としてある程度成功したのはこの2人くらい)。最後にキーチ兄弟とクエイド兄弟(これとキャラダイン兄弟が、つまり三世帯の兄弟俳優が勢揃いした『ロングライダーズ』という西部劇もあったな)。

日本では歌舞伎や能・狂言はだいたい世襲制なので当たり前だが、例えば阪東妻三郎の息子の田村三兄弟、若山富三郎勝新太郎兄弟、近衛十四郎の息子、松方弘樹&目黒裕樹兄弟、長門裕之&津川雅彦(この二人はマキノ一族なので親戚一同俳優や監督だったりする。因みに沢村貞子・加藤大介姉弟は叔母・叔父《伯母・伯父だったかな》にあたる)、渡哲也&渡瀬恒彦、佐田啓二の子中井貴恵&中井貴一、高島忠夫の息子二人、石田ゆり子&ひかり、かしまし娘、エド山口&モト冬樹(もーどうでもよくなってきた)などやっぱり多い。


また、俳優じゃないが監督や製作スタッフで活躍している人たちも多い。映画音楽家カーマイン・コッポラの息子フランシス・フォード・コッポラ監督と妹のタリア・シャイア(さらに監督の娘は『ロスト・イン・トランスレーション』のソフィア・コッポラ、甥はニコラス・ケイジ)、俳優ウォルター・ヒューストンの息子で映画監督のジョン・ヒューストン(『黒船』など)、その娘が女優アンジェリカで、彼女の弟トニーとダニーも映画監督や脚本家として活躍している(ちなみに親子3代に渡ってアカデミー賞を貰っているのはこのヒューストン家だけだ。ジョン・ヒューストンが監督した『黄金』で父に、『女と男の名誉』で娘にオスカーをもたらした。) 。他にはイギリス出身の『ブラック・レイン』のリドリー・スコット&トニー・スコット監督、『ファーゴ』のジョエル&イーサン・コーエン兄弟(意外だがまだアカデミー賞を貰っていない)、デビッド&ジェリー・ザッカー兄弟、ゲイリー&ぺニー・マーシャル兄妹、ポール&レナード・シュレーダー兄弟、イタリアのビットリオ&パオロ・タビアーニ兄弟、ウォシャウスキー兄弟、ウェイアンズ兄弟、ファレリー兄弟、香港のホイ兄弟、他にドリュー・バリモアのバリモア一族もよく知られている。ほらね、ゾロゾロいる(ユダヤ系が多いかな)。親子となればまだまだいるが、有名どころだけでこれだけいる。

演技、音楽、踊りなどの芸能関係は子どもの頃から稽古・修行したほうがいいに決まっているから、どうしても親子兄弟姉妹が活躍ということになるのだろう。加えて、俳優・女優は顔が命。美男・美女の子は遺伝的に美男美女になる確立は高い。見栄えがいいので映画などに担ぎ出される。(逆に変な顔の役者の子は変な顔で喜ばれる。サザーランド親子みたいにね)そういうパターンも多いだろう。製作の方も、子どもの頃から親が関わった映画や音楽にどっぷりと浸かっていたとなれば、その道に進む人も多かろう。本人が意識して勉強していなくとも知らず知らず才能が育まれていることもあるだろう(「門前の小僧」みたいにね)。これは結構いるみたいだね。

しかし、兄弟ともにかなりいい仕事をしていても、両者ともにオスカーを手にしているのは極端に少ないのだ。そういった現実を見ると、本当にアカデミー賞を獲得するのは大変なんだなと思う。


さて、今、日本政府の政治家を見ると、どうですか?ニ代目ばかりだ。鳩山兄弟みたいに三代目もいる。江戸時代ではあるまいし、殿様の息子や娘が跡を継いでいる実態。彼らが選挙で選ばれて政治家になるというのはいかに日本の民主主義が幼稚かという証拠であろう(それにしても故小渕恵三の娘は今何をしているのだろう?活躍しているのでしょうか)。それとも彼らは子どもの頃から政治家になるべく修行を(どんな稽古をするんだ?金集め・票集めの技術か?)積んで来ているとでもいうのだろうか(5才ぐらいの子に帝王学を教える親がいたら気味悪いし、残酷だ)。少なくとも「政治家に必要な資質」は遺伝しないと思うのだが。まさか「門前の小僧」じゃないでしょうね。そんなのが政治をやっていると思うと寒気がする。今回は何だか難しい政治の話になってしまった。


この笑いは今でもシュール!
三兄弟そろい踏み!

物語・美術・撮影どれもが素晴らしい。必見!

力技でないハリウッドの底力を見た。

2003年2月1日(土)

またまた久しぶりに日記更新。邦題や日本語について書いて来たが、そのことについてもうちょっと。このサイトはおおよそ「現代仮名遣い」で表記しているつもりだが、時々不統一の所がある。それは参考にしている資料がバラバラなためで、気がついた時は直すようにしている。それでもなかなか難しい。例えば、「バイオリン」は「ヴァイオリン」と書く人もいる。これはBとVの区別をするためで、本来は僕もヴを使いたいところ。ビビアン・リー(Vivien Leigh)よりヴィヴィアン・リーの方がしっくりくると思うが、ここは、バビブベボに統一しようと思う。

でも人名や映画タイトルなど固有名詞となったものは変えようがない。楽聖の生涯を綴ったゲイリー・オールドマン主演の映画は『ベートーヴェン不滅の恋』だが、セントバーナード犬が活躍する映画は『ベートーベン』だ。楽聖ベートーベンはBeethovenなので、専門の音楽雑誌やレコードなどでは「ベートーヴェン」と表記することが多い。しかし、新聞や一般雑誌では「ベートーベン」である。それに合わせたのだろう。このようにリリースされた映画タイトルは勝手に直せないし統一もできない。あと、「ー」(のばす)か長音を使うかも悩むところ。(名作『真夜中のカーボーイ』は本来は「カウボーイ」のはずだが、直せない)

さて、人名もやっかいな代物だ。イタリア系の人によく見られるDe NiroやDe ParmaのDeは「デニーロ」「デ・ニーロ」「デ=ニーロ」などと表記する場合もあってマチマチだ(このサイトでは「デ・ニーロ」)。次に挙げる人たちは、日本に紹介された時にメディアによって様々な表記をされている人たちで、本当に困る。(最初に挙げた太字が現在の一般的表記)

Stanly Kubrick スタンリー・キューブリック→カブリック、クブリック、クーブリック

Martin Scorsese マーチン・スコセッシ→ スコセッセ、スコセーシ、スコセージ

Sissy Spacek シシー・スペセイク→ スペーシク、スペシック、失敗作

Warren Beatty ウォーレン・ビーティ→ ベイティ、ビーティー

Ace Frehlay エース・フレーリー→ フューレイ、フューレー、フレイリー、フューリ

などなど。「失敗作」は冗談。キューブリックは最初「カブリック」で紹介されたが『博士の異常な愛情』の時は「クブリック」になり、『ロリータ』でまた「カブリック」に戻った。『世界の映画作家2(1970年初版)』の「編集者から」には「キューブリック自身から(日本ではカブリックというそうだが、それは正しくない)と某メジャー会社の宣伝部に電話があったそうです。編集部でも迷いましたが、結局キューブリックで統一致しました」とある。その後はだいたい「キューブリック」と表記するようになった。だが、ウォーレン・ビーティはデビュー時からずっと「ビーティ」で、確か『ディック・トレイシー』だか『バグジー』の頃に来日して本人の要望で「ベイティ」になった。ところが最近はまた「ビーティ」と呼ばれているみたいで、よく分からない。キッスのギタリストは日本語表記ジャケットで話題になったアルバム『地獄の叫び』には「フューリ」とあり、人気絶頂期に出したソロ・アルバムのライナーには「フューレイ」だが、最近は「フレーリー」に落ち着いたようだ。

業界で統一したキューブリックなどは分かりやすいのだが、出版社や作家、評論家が独自に(こだわって)表記するものはどうしても無くならない。だから混乱が生じるのである。例としては有名な近代映画社の表記。雑誌『スクリーン』では変わった表記が少なくない。映画会社がケビン・コスナー(Kevin Costner)と表記していてもこの雑誌の記事では「ケヴィン・コストナー」だ。発音しないtをわざわざ表記するところがミソ。これでいくとエリザベス・モンゴメリ−(Elizabeth Montgomery)も「モントゴメリー」になる。また「デビッド(David)」は「デイヴィッド」だ。字数が限られる雑誌では文字が増えて困ると思う。どういう理由か分からないが、この老舗の出版社は独自の道を歩んでいる。昔の川柳に「ギョエテ(Goethe)とは俺の事かとゲーテ言い」という有名なのがあるが、書き手のオリジナリティを尊重するのは結構だが、固有名詞があまりかけ離れた表記では読者が混乱するだけなのでなるべく避けて欲しいと思う。僕もこのサイトではできるだけ通用している表記で、「現代仮名遣い」を使って簡略化を計ろうと心がけている。統一していない所を見つけた人はご一報ください。すぐ訂正します!


ラストシーンの切なさ!
カブリックの大傑作!

2003年1月23日(水)

日本語について調べていたら、日本語って本当に世界でも珍しい言葉なんだなと実感した。珍しい言語は少数民族が使っているものなら世界に何万とある。特筆すべきはこの珍しい言葉を一億二千万人もの人が使っていることだ。すごいと思いません?

また、よく日本人は「日本語が世界で一番難しい」と言うが、それは思い込みだろう。日本語だけ特別に難しいわけでない。どこの国の人も自分の言葉が一番難しいと思っている。どの言葉も極めるとなると至難の技だ。その証拠に僕なんか大学でフランス語を3年もやったけど「アン・ドゥ・トロワ・サンク・シス」しか覚えていないもんね(何?単に僕が馬鹿なだけだって?)。まあ、とにかく日本人が「日本だけが特別だ」と思っていると、とんでもないことになるのはよくあること。このサイトはそれもひとつのテーマにしている。それはまた別の機会に紹介するとして、やっぱり日本語は難しい!とつくづく感じることを2、3書きたい。さて、皆さんはどう思いますか?

『日本人の英語』(マーク・ピーターセン著・岩波新書)には、「あんたは思いやりがなさすぎる」という日本語の言い回しがどうしても理解できないと投げ出す著者の話が出て来る。英語では「思いやりがない」なら「思いやりゼロ」であってそれですむ。が、日本ではこのように「ゼロ」を超える表現がある。それが難しいのだそうだ。このように、我々が何の疑問も持たずに使っている表現で外国語にはないものはたくさんある。イエスでもノーでもない「そうともいえない」とか「どうも」とか明確な答えを避ける曖昧な言葉も多い。

数の数え方も大変だ。物によって言い方が違う。例えば動物でも小さいのは「匹」だが、大きめなら「頭(とう)」になる。いったいどのくらいの大きさから「頭」なのか?しかも鳥になると別で「1羽」(何故かウサギも)。魚は「尾、細いのは本」。「匹」にしても「いっぴき」「にひき」「さんびき」とひき・ぴき・びきと濁音になったりならなかったり。

さらに、数え方は複雑で細かく分かれている。イカは「杯」、タンスは「棹」、箸は「膳」…。訳分からん。こんなの覚えられん。日にちについても、ついたち、ふつか、みっか…という。面倒だ。全く煩わしい。

極め付けは敬語だ。話す時、どちらが立場が上かを考えて言葉を変えねばならない。英語なら、相手が女王だろうと喧嘩の相手だろうと「you」で示せるが、日本語ではそうはいかない。それに同じ言葉でも尊敬語と謙譲語がある。例えば「食べる」は「召し上がる」と「いただく」など。自分の置かれている状況に応じて使い分けなければならない。

文字も多い。アルファベットといくつかの記号や数字だけでだいたい何でも書けてしまう欧米諸国に比べて、日本語は漢字・ひらがな・カタカナを組み合わせて使う。もちろんアルファベットや記号だって使う。「(かっこ)『(かぎかっこ)の使い方だって意味がある。日本人が生活上読み書き出来なければならない文字は最小限でおよそ5千字だそうだ。スゲー。

これらを僕らはきちんと正確に使って(最近は皆だめになってきたが)暮らしているなんて、実は僕ら日本人は天才なんじゃないか!?←だから特別じゃないんだってば!

まあ、僕は「日本語は世界で一番美しい言葉」だってことは信じたい。


芥川、森、三島、川端!

2003年1月22日(水)

外国映画の邦題についてその2。どうも昔から気にくわないタイトルってありませんか?今日は、僕が感じた、変なタイトル、意味不明のもの、やめてくれ!タイトルを紹介します。(例によって原題は直訳)

まずは『クレイマー、クレイマー』。この名作の原題は『クレイマー対クレイマー』である。この映画を見た人ならお分かりだろうが、この「クレイマー」とは主人公夫妻の名前である(「クレームをつける人」ではない)。まさにクレーマーさん同志が裁判などで争うわけで、タイトルを聞けば「おや?」と興味が湧くような仕掛けになっている。ここに原題のうまさがある。クレイマー句点クレイマーでは、全く意味が伝わらず、かえって興味を失わせる。これなら『クレイマー夫妻、我が子争奪戦!』とでもした方がマシだ。

次に『ビートルズがやって来るヤア!ヤア!ヤア!』だ。原題は『ある辛かった日の夜』(翻訳すると岡林信康の歌みたいだな)だが、ビートルズファンは単に『ハード・デイズ・ナイト』と、映画のタイトルも曲名も言うようにしている。調べたら日本劇場公開は1964年8月1日。ユナイト映画配給だ。そう、あの水野晴郎先生がおつけになったタイトルなのでした。さすがにハイセンスだ。因みに"A Hard Days Night"とはリンゴ・スターが何気なく口にした言葉で、それをジョン・レノンが曲にし、映画のタイトルにしたのだった。さて、僕が許せないのはその後の別な映画のこと。ポール・マッカートニーの『ヤア!ブロード・ストリート』1984という映画だ。原題は『ブロード街へ向けた私のまなざし』とでも訳すか。(下手だ。”GIVE MY REGARD TO BROAD STREET”です)これにこんな邦題をつけたたぶんじいさんどもの思惑。たぶんこんなだったろう。以下、想像です。

「この映画の主演の”ぽーる・まっか〜…”って誰じゃ。聞いたことのない俳優じゃな」

「それは元ビートルズらしいぞ。ほれグループサウンズの」

「ああ、じゃあほれ、ビートルズの映画で昔流行ったのがあったろう?」

「調べたんじゃが『ヘルプ!4人はアイドル』だな」

「うんうん、じゃあそのタイトルのどっか一部を借りて…『ヘルプ!ブロード街』、どうじゃ」

「なるほどさすが長老!しかしこの映画、主人公が逃げてないみたいだが。それにどっかに「ビートルズ」を入れんと昔のファンが分からんだろう」

「じゃあ『元ビートルズのブロード街・アイドルは1人』はどうじゃ」

「なかなかグーじゃ。まてまて、他に『ビートルズがやって来るヤア!ヤア!ヤア!』というのがあったぞ。ほれ、水野晴郎君がつけたタイトルじゃ」

「ほお!それじゃそれじゃ。やっぱりナウいヤングのセンスは活かさないとのお。ぜんぶカタカナにして『ブロードストリート、ヤア!ヤア!ヤア!』、どうじゃ、これならビートルズファンも喜ぶし、イカすだろう」

「ちと、長過ぎるのお。もっと削って『ヤア!ブロード・ストリート』、どうじゃ」

「おお決まりじゃ。すっきりシンプル・イズ・ベストじゃ」

「決まりじゃ決まりじゃ」…

これはそんなにはずれていないと思う。昨日の日記にも書いたが、業界で自分がタイトルをつけるという立場を経験すると、どうもこういう事情が見えて来てしまってよけいに嫌になる。

さて、外国語(ここでは英語)の冠詞、複数形には大きな意味があるわけだが、日本人はそれをおろそかにする場合が多い。たとえば定冠詞の”the”は母音の前につけば「ジ」となるのだが、邦題では無視をして『ザ・アマチュア』とか『ザ・アンタッチャブル』とかつける。単にはずしてしまう事も多い。また『エイリアン』は2作目の原題は『エイリアンズ』という複数形だった。両方の映画を見れば一目瞭然なのだが、2作目はエイリアンがたくさん出て来るからで、しゃれたタイトルだ。しかし邦題は単に『エイリアン2』になった。日本語では伝えにくい微妙なニュアンスだ。つける方も分かってて泣く泣く別の日本人に分かりやすいタイトルをつけるのだろう。

最後に、良い邦題で何年もそれに親しんでいると、原題を聞くとかえってギョ!とすることがある。これは本や曲名にも言える。僕の好きなプログレ・ロックには、邦題の抜群なものがたくさんある。例えばピンク・フロイドの『原子心母』(原題=『原子、心、母』あ、同じか)、『狂気』(原題『月の暗い方』)、EL&Pの『恐怖の頭脳改革』(原題『脳みそサラダ外科医』)、イエスの『危機』(原題『崖っぷち』)、ユーライア・ヒープの『対自核』(原題『自分自身を見つめて』)、あとフランク・ザッパのいくつかのタイトルもぶっ飛んでいるが、ファンにはもうおなじみになってしまっているものがほとんどだ。さて、ここで僕の気になっているのがひとつ。プログレの中で一番好きなバンド、キング・クリムゾンの最も有名な曲『21世紀の精神異常者』というタイトルが、最近の再リリース盤では『21世紀のスキッツォイド・マン』となっていること。これは「精神異常者」なる言葉が「言葉狩り」に引っかかるのだろうか?ちょっと納得いかないなあ。それから映画でも『気狂いピエロ』は最近では『ピエロ・ル・フ』と単にフランス語を音訳しただけのタイトルに替えられている。固有名詞として一般に定着してしまったものは変えることはできないと思うのだが、どうでしょう?



ハリウッドの子役のうまさって凄い!

監督が変わっても続編が面白いという例はあまりない。

一家に一枚。僕が無人島に持って行く一枚。

今なお新鮮。おしゃれ!

2003年1月21日(火)

勝手邦題』という、外国映画のタイトルを勝手につけ直しちゃえというサイトがあって、読んで椅子からひっくり返るほど笑った。的をついているものも多くて、最近の映画ファンにはまったく感心してしまう。

僕はその昔、外国の映画を輸入して日本でビデオ発売するという仕事をしていた。毎月平均10〜20タイトル(多い時は30タイトルを超えていた)を担当していて、どうしたら売れるのか、広告宣伝、広報の方法などを毎日模索していた。例えばパッケージやチラシのデザインは、映画の内容を最もアピールする手段で、この巧拙で売り上げが大きく左右されてしまう。特に「邦題」に関しては最大の難関で、ユーザーに「内容を的確に伝えること」「面白そうと思わせること」という目的を達成しなければならない。簡単なようで実は難しい。「内容」を伝えちゃうと「面白くない」映画があるからで、その時は「面白い」方を優先する。内容を伝えないのだからけっこう乱暴だ。

さて、邦題の付け方だが、まずその映画を良く見る、資料を良く読む(当然原語のママだぞ)のはもちろん基本だが、そうするとかえってつまらないものが出来てしまうこともある。しかも一人で考えていると煮詰まってしまうので、必ず数人が集まってブレイン・ストームみたいなことをやって決める。これを「邦題会議」といい、朝の10時から夜の10時までぶっ続けでやったこともあった。映画配給者にとってはそれほど重要なものなのだ。だが、この会議、船頭多くなっちゃってよけい決まらなくなっちゃったりする。自分のボキャブラリーの貧困さが分かって来て自己嫌悪になったりもする。

もうひとつ難関は、死ぬ思いをしてやっと決めた最高のタイトルが、「偉い人」の「ツルの一言」で変更されてしまうことがあること。例えば原題が『THE TWELVE CHAIRS(12脚の椅子)』というメル・ブルックス監督の喜劇があった。ロシアの貴族が財宝を隠したイスを、革命後の人々が争奪する話だが、なんとこれがブルックスの2作目で、非常に良くできた映画だった。忘れちゃったが、幻のブルックス作品ということでスマートなタイトルをつけたのだが、後で「偉い人」がつけ直したのは『命がけ!イス取り大合戦!』。…僕はその後しばらく落ち込んだ。「さすが、面白いタイトルですね!」なんて事情の知らない人は褒めてくれたりしたが…。それにしても最近は原題をそのままカタカナにしたものが多いなあ。スマートと思うか、手抜きと思うかは解釈が別れるところだが。まあ、僕がやってた頃はホラー、SF、アクションのB級C級作品が花盛りで、「地獄の〜」「悪魔の〜」「戦慄の〜」「恐怖の〜」ばかりだった。あまりいい出来のものはなかったけど(当時これらを見てしまった人、恨まんでくれえ)。だが、世の中には本当に傑作だと感心するものも少なくない。そんな例をいくつか紹介しよう。

邦題が原題と大きなギャップがある映画といえば…(原題は直訳してみました)


原題『電気馬人間』=『出逢い』
原題『霧の中のゴリラ』=『愛は霧の彼方に』
原題『憑依』=『愛のメモリー』
原題『アパート』=『アパートの鍵貸します』
原題『炭鉱夫の娘』=『歌え!ロレッタ・愛のために』
原題『シアトルの不眠症男』=『めぐり逢えたら』
原題『カエルたち』=『吸血の群れ』

これらは映画を見れば分かる。内容は原題の通りなのだ。でも、そのままじゃあんまりだ。カッコ悪かったり、説明不足だったりする。邦題がよく練られていることも分かるでしょ。次に、日本人にはなじみの薄い人の名前や場所など固有名詞を使った原題そのままは避ける、という例。

原題『エディ・デューティン物語』=『愛情物語』
原題『ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド』=『明日に向かって撃て!』
原題『ウォータールー橋』=『哀愁』

また、続編は、原題が変わっても「続」「パート2」などをつけてしまうのが基本。例えば、



1作目原題『ハスラー』=『ハスラー』
2作目原題『銭の色』=『ハスラー2』

逆に1作目が、あまり芳しくない成績を上げたものは、原題が「2、3」でも、全く変えてイメージアップを計るものも多い。


原題『死の願望』=『狼よさらば』
原題『死の願望2』=『ロサンゼルス』
原題『死の願望3』=『スーパー・マグナム』
原題『死の願望4』=『バトルガンM−16』
原題『死の願望5』=『DEATH WISH/キング・オブ・リベンジ』

なお、『007』シリーズは原題には「007」は最初から付いていない。最近は邦題にもつけなくなった。 というわけで最後に有名なハチャメチャ邦題を紹介。これは僕の元同僚の江戸木純がつけたもの。

原題『死者の底抜け騒ぎ』=『死霊の盆踊り』

あんまり変わらん。だが、内容的には邦題の方が合っている!不思議だ。つまり映画がヒドすぎるだけのことだ。これはエド・ウッド・Jr.(ティム・バートンが作った伝記映画『エド・ウッド』が有名だが)の原案・製作のカルトムービー。本当にゾンビが輪になって踊るだけの映画なのだ。もうひとつ、

原題『巨大蟹』または『島の蟹』または『蟹の夜』=『グルメホラー 血まみれ海岸・人喰いクラブ/地獄のシオマネキ・カニ味噌のしたたり』

これは『タモリ倶楽部』の中の企画で付けられたタイトル。これはこれで当時マスコミの話題をさらったものだった。このように原題がたくさんある(AKA、also known asの略で「またの名」のこと)映画は、だいたい失敗作で、名前をいろいろ変えて客に取り入ろうとするものだ。ともあれ、今となってはこれらのカルト・ムービーを見るのは難しいなあ。場末のレンタルビデオ屋や中古ビデオ屋を探すしか無い。CSにカルトムービー専門局があればいいのになあと思う今日この頃だ。(ちょい高めの有料チャンネルでもうまく行きそうだと思うのだが…放映権は安いだろうし)

邦題に関してはまた。

松崎しげるの歌と同じにしたらしい。恋愛映画じゃないのだが。


これを観て泣かない人は鬼だ。


ジミー・ペイジが音楽担当!

2003年1月18日(土)

久しぶりの日記。

昨日、知人の男性(27歳)と話をしていたら、彼が一度も煙草を喫(す)ったことがないと聞いてびっくりした。誰でも好奇心で一度くらい吹かしてみるものだと思うが、本当にないのだそうだ。だから全く煙草の味が分からないとのこと。僕は信じられなかった!僕は中学三年の頃には喫っていて、高校時代には洋モクのラークが好きでいつも隠し持ち、「ラーク○○(僕の名字)」という異名をもらった程だ(今となっては恥ずかし〜)。僕は決して「ツッパリ」とか「不良」(死語)じゃなかったのだが、当時の同級生も皆喫っていた。彼の話を聞いて、最近の若い男性はあまり喫わなくなってきたようだと何となく実感している。良い傾向だと思う。そのかわり女性の喫煙は増えているみたい。僕といえば、…実は今から15年前に一切煙草をやめた。すでに「煙草を嫌う人間」になってしまっているのだ。レストランや新幹線では絶対禁煙席に座るし、歩き煙草など、迷惑な喫い方をしている奴は蹴飛ばしたくなる。それにやめたおかげで微妙な料理や酒の味・香りが良くわかるようになったし、咽や鼻の調子も良くなった。何だか身体はとても「健康的な」感じで、吸い殻などの醜いゴミも無くなって、やめて良いことづくし、万々歳だ。

ところが、である。映画を見ていると、時々主人公らがうまそ〜に煙草をふかしているシーンがあるだろう?(ただし最近は規制があるのかあまりそういうシーンが無くなってきた)例えば、戦争映画や、古いギャングやヤクザが出て来る男っぽい映画。そこでヒーローたちがひと仕事を終えてプカ〜なんてえのを見ると、何故か無性に煙草が恋しくなってしまうのだ!

僕が煙草を喫っていた時は、ひとつの銘柄にこだわらず、いろんなのをやった。手に入りにくい洋モクを試した時の旨さ、面白さ。有名な銘柄でも不味かったりした時の発見はかえって嬉しかった。他にも、珍しい煙草(限定品とか)の箱を集めたり、パイプや葉巻(これがなかなかいろいろ奥深いんだ!)もやった。ライター(ジッポーが大好きだった)や灰皿などの喫煙具にも凝ったりした。男のこだわりだとかダンディズムに通じる趣味だったのかなあ、こうして思い起こすと結構楽しい事が多くて、「喫煙」という趣味をやめてしまったのはちょっと惜しいような気もする。でも、不思議と「喫いたい」という気にはならない。

僕は、今書いたように実際に喫っていたから愛煙家の気持ちが良く分かる。だから、よく見かける、神経質なまでに煙草を毛嫌いする人とはちょっと違う(知人はそのタイプ)。彼らは「煙草を喫う習慣がなかった」人がほとんどで、その旨さや面白さを知らないのだ。だから時々愛煙家を悪魔のように扱ったりする。一方、愛煙家は嫌煙家が理解できないのでいさかいが絶えない。でも愛煙家は、あなたが出す煙が人に迷惑をかけていることにもう少し気遣いしてほしい。ほんのちょっとの煙でも、死にそうに嫌な人もいるのだ。嫌がる人を慮り、喫煙マナーさえ守れば良いのだと思う。反対に、嫌煙家はビシビシきつく言うだけでなく、もう少し愛煙家の楽しみを分かってやってもいいんじゃないかな。両者が互いの嗜好を認めて、歩み寄れば良い。

さて、できれば皆に煙草はやめてほしい(だってやっぱり健康には悪いし、環境にもよくないよ)ので、やめたいと思っている人には、僕がやった禁煙法を伝授。

喫いたくなったら、仁丹(スタンダードの銀の粒のやつ。梅仁丹やフリスクみたいなやつは甘っちょろくてダメ。注:僕は森下仁丹の手先ではない)を10粒くらい口にほおりこむ。口がめちゃくちゃ苦くてスースーして、もーど〜でもよくなってしまう。これならガムやパイプタイプの禁煙グッズと違って目立たないので仕事中でもオーケーさ。しかも安いし口臭もなくなって一石二鳥。ただし舌がヘロヘロになってしばらくは何の味もわからなくなるけど。まあ、1ヶ月やめられれば、あとは結構大丈夫。ところが、3ヶ月くらいするとまたもの凄〜く喫いたくなる!これをとにかく仁丹で乗り切ること。そうすれば完全にやめられる、はず(一日二箱以上のヘビースモーカーはだめかも)。禁煙中の誘惑でやばいのは、喫っている友人・知人と会う時。そして、いつも煙草がうまいと感じる朝や食後、仕事や運動の後。そして、映画に出て来る、スターがうまそうに喫う煙草を見てしまった時!これらにはついついつられて喫ってしまいがち。がまんがまん。僕は友人らと飲みに行った居酒屋でも仁丹をナメナメしてがんばった。ごちそうは全く味わからず。しかも友達&女友達も減ったが…。

2003年1月10日(金)

僕は映画も音楽も大好きなので当然映画音楽も大好きなわけで。今、NHK総合テレビを見ていたら、不思議な組み合わせのミュージシャンたちが古今東西の映画音楽を演奏していた。それでも実に聴かせる!おじさんはやっぱり古い映画音楽が好きだなあと実感してしまった。昔の映画音楽にはひとことでいうなら「情緒」があった。ここぞというところだけ、的を得た曲がきれいに入っていた。曲を聞いただけでそれらの名場面が思い浮かぶ。ところが今の映画(特にハリウッド映画)にはそれがない。なぜならハリウッド映画の音楽は、単なる劇伴になってしまっているからだ(日本の安っぽいテレビドラマみたい)。というわけで、ユニオシが好きな映画音楽家ベストテンであります。

1位バート・バカラック(実はあまり作品は多くない。ミュージカルが多い。でも『明日に向かって撃て!』と『アルフィー』が好き)

2位ヘンリー・マンシーニ(ユニオシが出演した『ティファニー〜』、『ひまわり』や『酒とバラの日々』など思い出しただけで泣けてしまう)

3位ニーノ・ロータ(どれも涙涙)

4位エンニオ・モリコーネ(同じく 涙涙ううう。西部劇もGOOD!)

5位ジェリー・ゴールドスミス(渋い!打楽器の使い方が天才)

6位早坂文雄(必要最小限の至極の技!)

7位モーリス・ベジャール(これぞ「映画音楽」の見本。ダイナミズム)

8位ラロ・シフリン(ジャズ味が効く〜)

9位ロイ・バッド(渋すぎ。かっこいいんだ)

10位フランシス・レイ(優しい柔らかい。愛の音楽)

次点

11位ヴァンゲリス(新鮮シンセ良かったね)

12位バーナード・ハーマン、伊福部昭(監督次第だが、やっぱり凄い)

きりがないので止めるけれど、このほかマーヴィン・ハムリッシュやアービング・バーリンもいいねえ。ここではミュージカル・音楽映画系、クラシック系となった人(ハマースタイン、ガーシュインやバーンスタイン)は大好きだけど省いています。ジョン・ウィリアムスは最近は「劇伴」ばかりしているのでいやだなあ。さて、皆さんはいかがでしょうか?

2003年1月6日(月)

やっと「寿司コーナー」が一段落した。専門外のものばかりで大変だったが、いろいろ調べていると面白い事実が見つかったりして、楽しい作業だった。

さて、その中でひとつ。マッカーサーのことを調べていた時に知ったのだが、僕は彼の初来日は戦後に厚木基地に来た時だと思っていた(あのコーンパイプにレイバンのサングラスのいでたちで、占領軍の最高指令官として飛行機から降り立った姿は、有名だ)。ところが、彼は、25才頃すでに日本に来ていたのだった。どういうことかといえば、マッカーサーの父も軍人でフィリピン占領軍総司令官だった。日露戦争が終わった時、父は駐日武官として東京に赴任した。日露関係のオブザーバー的存在だった。父は息子ダグラスを東京に呼び、副官に任命する。その時、マッカーサーは東郷平八郎や乃木希典らと出会っているそうだ。その後父とともに数カ月に渡ってアジア各地を視察し、各国の軍備などを調べたと言う。彼はアジアに精通した軍人に成長し、後に太平洋戦争で力を発揮することになるのだ。もともと彼は名門陸軍士官学校を25年にひとりという最優秀の成績で卒業した秀才で、その後第一次世界大戦などに従軍、数々の手柄をたて、異例のスピードで昇進しているエリートである。確かにレイテ島や朝鮮戦争でのインチョン作戦などで見られるように軍人としてとても有能な戦略家であり、それに加え日本を占領した時に見せた政治手腕も天才的なところがある。(もちろん彼に苦しまされた日本人も大勢いるが)、戦後の大混乱を乗り越えられたのは彼の指導力の高さによるところは大きいと思う。若い頃に父のもとで暮らした日本と、占領後に暮らした日本とは時代も背景も全く違うが、どんな思いでいたのかと考えると興味は尽きない。若い頃の日本での生活ぶりなどが詳しく分かる文献があったら誰か教えてください。映画『マッカーサー』についてはこちら。



マッカーサーが微笑した日―ある日本女優との出会い
戦後の日本に君臨したマッカーサー元師。しかし人間マッカーサーはあまり知られていない。その素顔に迫り、マッカーサー元師と日本のある美貌女優を描いた小説。この女優とは。答えはこちらで探してください。

2003年1月4日(木)

ここんとこずっと「寿司コーナー」(キーワードで探る日本とは)を書いている。簡単講座のはずだったのだが、ちょっと字数が増えてしまった。書きながらいろんなことを思い出したり、考えてたりしてしまってなかなか進まない(長いこと工事中なのは専門外のことが多いからです。すみません)。

最近の若い人の中には、日本がアメリカと戦争をしていたのは知っているが、イギリスやフランス、オーストラリアとも戦っていたのを知らない人がいるという。日本が第二次世界大戦(特に太平洋戦争)の中心にいたという事実を知らないというのは恐るべきこと。

また、こんな話も。イタリアのごく小さな田舎村に日本人女性がぞろぞろやって来る。村人達は何が始まったのかと仰天した。そこにはブランド品を作る工場があり、工場の周りを直売の品を求めて日本人の行列が出来ているそうな。イタリア人の旅人すら来ないような村が、買い物だけが目的の日本人でごったがえすという実態。なんて恥ずかしい光景だろう。このままでは本当に日本は滅びるぞ。

さて、僕が高校生の頃聞いて印象に残っている話をひとつ。代ゼミの日本史の講義を受けていたのだが、その先生の話である。ある日本人女性がフランスに旅行に行った。ある店で、素晴らしい七宝焼の工芸品を見つけ、買おうとレジへ持って行った。店のご主人は彼女をじろりと見て、「それはあんたにゃ売らん」と断った。彼女が「何故?」と聞くと、「あんた、日本人だろ?だから売らない」という。しばらく押し問答が続いたが、どうしても売ってもらえず泣く泣く彼女は店を出た。

…さて、どうしてでしょう。ご主人が日本人が嫌いだった? いいや。その七宝焼が日本製だった?う〜ん近い。

答えは、「恥ずかしかったから」。日本の七宝焼は世界で最高級のレベルにある。その店のフランス製品は日本のそれと比べるとあまりにもみすぼらしく、ご主人は日本人にそんな品を持って行かれるのが嫌だったのだ。彼は、なぜ日本人がわざわざ粗悪な品を買おうとしているのか理解できなかった。馬鹿にするために買うのかと考えたのかもしれない。だから売らなかったのだ。もちろん、日本女性の方はそんなつもりはなかった。なぜなら、彼女は日本の七宝焼が世界一なのを知らなかったからである。彼女が日本の七宝焼を少しでも知っていれば、そんな品に目を向けることもなかったろう。日本人が日本のことを知らずに海外に行くと、こんな誤解に遭い、思わぬ恥をかく。

というわけで、「寿司コーナー」を読んで日本を見つめ直そう!きちんと日本を知って、外国の人々に本当の日本を教えてあげよう。男はみなサムライじゃない!女はみなゲイシャじゃないぞ!フジヤマ以外の山もあるぞ!テンプラ以外の食い物もあるぞ〜!

2003年1月1日(水)

今年も残すところあと364日あまりとなりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

くだらんオヤジギャグはともかく元旦といえばベスト10である。(何故だ!?) というわけで (どういうわけだ?) Mr.YUNIOSHIが選んだ「変な日本」映画のベストとワーストをここに挙げよう。ベスト10(ここでは変であるものが良い。まともなのはワースト)は、名作・ヒット作、名監督・名優がからんでいるほど高く&低く評価している。紙一重の微妙なところだが。ついでに男優女優も選んだ。各作品の詳細は当サイトのページをのぞいてください。

ベスト10

1位『キラーエリート』

2位『八月十五夜の茶屋』

3位『東京暗黒街竹の家』

4位『ニンジャ転生ノ章』

5位『ハンテッド

6位『007は二度死ぬ』

7位『オースティン・パワーズ ゴールデンカード』

8位『ザ・チャレンジ』

9位『カブキマン』

10位『ライジング・サン』

ワースト10

1位『戦場にかける橋』

2位『トラ!トラ!トラ!』

3位『将軍

4位『SFソードキル』

5位『サヨナラ』

6位『ラスト・エンペラー』/P>

7位『燃える戦場

8位『ミスターベースボール』

9位『愛と哀しみの旅路』

10位『ブラックレイン』

ベスト男優:ショーン・コネリー ベスト女優:島田陽子

ワースト男優:高倉健 ワースト女優:山口淑子

さて皆さんはどうでしたでしょうか?


今本当に尊敬できる日本人俳優。

2002年12月31日(火)

今日は大晦日。『男はつらいよシリーズについて書きましょう。(三船ハーブ・エデルマンの項でも少し書いているが)え?変?いいんだ。僕は大好きなんだこの作品。その理由についてお話しよう。
まずこの国民的映画を知らない人はいないだろうが、若い人は意外と見ていない。僕が教えていた専門学校の学生に聞いたら見たことのある人がほとんどいなかった。また、映画のプロたちですら見もしないでバカにする人がいるのは残念だ。シリーズは後半になるとちょっときつくなってはいるが、どれも傑作ぞろいである。特に脚本家を目指す人はよく見て欲しい。ドラマツルギーのお手本のような作品ばかりである。物語の運び方、キャラ紹介、伏線の張り方、洗練された台詞で人物の心理を描く方法、どれもが一級品である。よく分析して欲しい。特に、映画製作で難しいのはごく普通の人々の描写だと思う。「どこにでもいそうな人」を創り出すのは(小説でも芝居でもそうだが)本当にやっかいな仕事だが、演出を含めて、山田洋次はこの件に関しては天才だ(小津安二郎から引き継いだ伝統だろう。彼はかの松本清張の大作『砂の器』を完璧に脚色し、原作を超えた映像叙事詩を創作した。脚本家としても超一流の腕を持っているのだ。映画は野村芳太郎監督)。

『男はつらいよ』でもう一つ注目して欲しいのは、強烈な社会批判や皮肉が盛り込まれていること。そこにはかなりきつい「毒」が含まれているのだが、ギャグとペーソスという甘〜いオブラートで包まれているので、一般の寅さんファンは気づかないかもしれない。だが、映画のプロは本当はそこに魅力を感じるのだ。その証拠に、クソ難しい芸術映画ばっかり評価する日本の映画評論家たちですら、キネマ旬報ベストテンで何回もこのシリーズを上位に挙げている。さて、皆さんはどのくらいこの作品中に「毒」を見つけるだろうか。つまりこの映画が凄いのは、映画を何本も見ないご老人や子供たちもしっかり楽しめ、それでいて辛口評論家が深読みできるまでの濃い内容を持っていることである。

最後に、俳優陣の豪華さと名演技について。もちろんレギュラー陣は言うに及ばぬ名演技のオンパレード。このシリーズ、「マドンナ」と称される女優ばかり注目されるが、男性も日本映画を代表する人ばかりである。笠智衆、志村喬、三船敏郎、森繁久弥、宇野重吉、東野英治郎、宮口精二、船越英二、小林桂樹、三木のり平、嵐寛寿郎、片岡仁左衛門、殿山泰司…きりがない。どれもこれも抜群の演技を見せる。僕が好きなのは第1作志村喬。結婚式での挨拶の場面である。ジッとうつむいたまま話し出すまでの間。これはなかなかできるのものではない。名優のなせる技だろう。僕が何度見ても涙が出てしまう名場面である。俳優志望の人もぜひ見て研究してもらいたい。

さてここでエピソードをひとつ。世界最長の映画シリーズとしてギネスに載った時、世界中の映画紙誌のプレスが取材に来た。大船の撮影所は顔見知りのプレス達が、久しぶりに集まったのか、『男はつらいよ』の映画を知らなかったせいか、取材はそっちのけでワイワイだべっていた。その時、向こうの方からひとりの老人がやって来た。誰かが叫んだ。「チシュウ・リュウだ!」「え〜!?」プレスたちは一斉に笠智衆に群がった。「『男はつらいよ』には彼がレギュラーで出演している」ことを知った彼らは、慌てて真剣に取材を始めたという。

というわけで僕のベスト5は1位『男はつらいよ第1作』2位『夕焼け小焼け』3位『知床慕情』4位『相合い傘』5位『あじさいの恋』である。見たことのない人、ギネスに載ったこのシリーズ、見ておかないと映画ファンとは言えないよ。正月はレンタル屋へ直行!寅さんを見よう。


山田洋次がこの映画を作ったのは笠智衆と志村喬を共演させたかったから。
物の価値とは何なのか?この映画には「哲学」がある。

第1回 2002年12月30日(月)

なんだかもう年末だ。年とるとほんとに時間がたつのが早い。ホームページを立ち上げて1ヶ月弱になるが、予想以上の訪問者があってびっくりしている。本当にありがたいことで、来年はまだまだ忙しくなりそうだ。さて、この日記では当ホームページについての情報と、Mr.YUNIOSHIが日頃感じていることや独り言・意見・小言・迷言・ヨタ話・妄想・夢・戯言・虚言・痴れ言・囈言・冗語・暴言などを書いていこうと思う。何もネタがない時は単に映画や音楽の話でもしよう。はっきり言って当ホームページで一番面白い場所(本人はね)だと思う。

さて、このサイトの名称は『洋画・洋楽の中の変な日本・がんばる日本』というなんともカッコ悪いものだ。それは僕も自覚している。僕は実はこう見えても(どう見えるのか?)、未公開映画のタイトルを200本ばかり名付けたその道の権威(馬鹿もの!)なのだ。従ってこの名称、考えに考えた挙げ句、たくさんの候補の中から選りすぐったタイトルなのである。何?そうは思えない?では、他の候補をここにあげてみよう。

1『大誤解日本』(ここが変だよニッポン人みたいで嫌だった)

2『ゲイシャとニンジャがフジヤマでテンプラ食べた』(何だかサイトの内容が分からない)

3『こんなのは日本じゃない!』(怒り過ぎ)

4『映画と音楽の中の日本』(教科書みたい。つまらなそう)

5『怒れ日本人!ハリウッドが描く馬鹿日本』(おいおいやりすぎ。コンテンツがまだ映画だけだった)

6『みょーな日本・違うぞ日本』(だいぶ近くなって来た)

7『「ジパング(黄金の国)」はここにある』(ちょっと分かりにくいかな)

8『フジヤマ、ゲイシャ、テンプラはもう古い。ソニー、ホンダ、クロサワだけが日本じゃない!』(長過ぎ)

9『ユニオシさんの偽日本紹介』(最後までこれにしようかと悩んだが、やっぱり食い付きが悪そうで)

10『ビートルズもスピルバーグも描く日本』(有名人に頼り過ぎ)…

まだまだあるのだが、とにかくどれもこれも傑作ばかりで、捨てがたい。嘘。皆まるでウンコである。全くひどい。なさけない。

ゴチャマンとあるサイトの中で、面白そうな内容が一目でわかるようにと仕方なく付けた名前が『洋画・洋楽の中の変な日本・がんばる日本』なのである。怒るだけじゃなくて穏やかにお知らせしたい内容もあるので何となく大人しくなってしまった(人柄の良さが出てしまった。ヒヒヒ)。これが良かったのかどうかまだ分からないが、もしこのサイトを見た人でこんなのはどうかというのがあったらぜひお聞かせ願いたい。良いのがあったら変えちゃったりするかも。よろしく〜。



情報・ご意見・ご感想などはこちらまでお願いいたします。


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